自動レジ(小売店向)

バックグラウンド・モチーフ

前回、自動レジ(飲食店向)でバーコードなしの商品に対し画像解析AIにてレジ打ちすることを紹介した。 実践の結果、商品を素早く正しく検知できることがわかった。 もちろん、バーコードのある商品にも同じようなAIが使える。 従来バーコードを読み取りに掛かる時間は、店員さんの練度やバーコードの鮮明度等にも依存するが、大体1〜2秒だと考えられる。 画像解析AIを使う場合は、商品をカメラの下に置いてから認識できるまでに掛かる時間は0.5秒未満である。 これによって効率向上に繋がる

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技術ポイント:類似品の検知

飲食店AIに比べて、小売店AIの難点としては、商品の種類が多いことである。 飲食店の商品が高々100、200種類しか無いことに対し、コンビニは約2,500種類、スーパーなら1万種類以上の商品を売っている。 その中には、もちろん相似した商品も存在する。 AIによって全てを正確に検知することは、技術的に可能ではあるが、数千万円以上のコストと半年以上の時間(データ収集を含め)が掛かる。 大手のチェーン店ならともかく、そうでない店にサービスを提供することは困難である。 これを解決するために、当社は開発と運用を同時に進め、データパイプラインを作ることで金銭的と時間的コストを抑える。 具体的は、全商品を高精度で検知できるAIの代わりに、一部のよく売れている商品に限定して認識できるAIを開発の初期で実装する。 ただし、認識できない商品に対しては、適当な商品名を出力することなく認識できないとはっきりするようにAIを調整する。 それらの商品に対し、AIが店員さんに今まで通りバーコードで打つように指示する。 その際に、認識できない商品とバーコードをセットで記憶することでAIは自己進化し続ける。 このような開発手法で、金銭的コストを大幅に削減することができる。 また、完全体に進化するまでの所要時間が、通常の開発手法よりも長くなるとはいえ、完全体でなくとも早い段階での実用が可能となる。

サンプルビデオ:

※ ビデオではわかりやすくするために、検知の結果をコンソールへ出力するようにしている。実際のAIはAPIを提供することでPOSレジと連動する。


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